どこからが不倫なの？アウト・セーフの境界線とは？

日本の法律では、不倫とは『不貞行為』のことを言います。不貞行為とは、配偶者がいる既婚者が自由意志で他の異性とセックスをすることです。

つまり、法律で判断をする場合は、『セックスをしたかどうか』が論点となります。セックスをしていれば、好意の有無に関わらず不倫とみなされるのです。

反対に言うと、セックスをしていなければ不倫とは認められません。食事はもちろんですが、手をつないだりキスをしても不倫には至らない行為ということになるでしょう。

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法的には『セックスの有無』が不倫の境界線になるとお話しました。ここで重要なのは、『自由意志』によるものだということです。

たとえば風俗で料金を支払ったうえでセックスをした場合も不倫とみなされます。あくまでも自分の意志でセックスを求めているという点では、不貞行為となるでしょう。

もし風俗通いが発覚して離婚になる場合は、損害賠償請求の根拠にもなり得るでしょう。サービスを受けたという主張は通用しません。

また酔った勢いで一夜限りの関係を持ってしまった場合も不倫となります。記憶や意識がないとはいえ、その過程は自分の意志によるものと判断されるのです。

セックスをしたけれど、法的に不倫にならないケースが2つだけあります。セックスをしてもセーフとなる例外事項として頭に入れておいてください。

一つは、脅迫などにより無理に体の関係を持たされた場合です。当然のことながら自由意志によるものではないので、不倫には該当しません。

もう一つは、夫婦関係が破綻している場合です。夫婦関係の破綻とは、別居やセックスレスが長期にわたって継続されている状態となります。

夫婦が婚姻継続の意志をなくし、夫婦としての共同生活を回復する見込みがない場合です。ただし夫婦間の問題ですので、実は破綻かどうかの境界線も難しいところとなります。

いくら男性が『夫婦関係は破綻しているから大丈夫』と言っても鵜呑みにしてはいけません。妻側の意志や明確な事実がない限り、法的に夫婦関係の破綻とは認められないのです。

第三者が見て明らかに夫婦関係が破綻している場合は、セックスをしても法的に不貞行為とはなりません。ケースにもよるので一概には言えないところですが覚えておいてくださいね。

法的に不倫を証明するのは、とても難しいことです。肉体関係は明確な証拠がないので、感覚だけで訴えることができないでしょう。

では、法的に不倫の証拠となるのはどのようなことなのでしょうか。ここでは不倫を証明するために使われる事例を三つ紹介します。

これは密室で性行為をする時間が想定できれば証拠となります。密室に入った現場を押さえても、それだけでは証拠にはなりません。

たとえば10分で出てくれば、性行為をしたとは考えられないですよね。そのため2～3時間以上滞在していることが必要となります。

密室への入室と退室の両方の現場を押さえたうえで、2時間以上空いていることが条件です。この証拠があれば、実際何をしていたかに関わらず不倫の証拠となるでしょう。

よく週刊誌にベッドの上で抱き合っている写真が掲載されますよね。いわゆるハメ撮りと言われる写真が流出してしまっているのです。

これは言い逃れができない不倫の決定的証拠となります。画像フォルダにハメ撮り写真があれば、完全アウトで不倫となるでしょう。

また写真はなくても、肉体関係があったと判断できるメールやLINEの内容も証拠となります。

【〇〇ホテルで待っています】
【昨日は最高に気持ち良かったね】
【私たち体の相性抜群だね】

このような文章からは、明らかに肉体関係があったことがわかるでしょう。そのため文字だけでも不倫の証拠となるのです。

法的に不倫かどうか判断するのは、セックスの有無ですから本人が一番自覚しています。そこで問い詰めて自白させることは、動かせない証拠となるでしょう。

自白をさせるときは、二人きりで感情的に問いただします。あたかも他の証拠があるかのように強気で聞き出すことで、白状することは多いです。

そこで必ずレコーダーを用意して、会話を録音してください。後で訂正できないように証拠として残しておくようにしましょう。

浮気と不倫の違いについて、ご存知でしょうか。意味としては同じなのですが、浮気はより広い意味で使われる言葉です。

浮気が指す行為は幅広く、結婚関係でなく恋人関係でも使われます。またセックスの有無に関わらず、主観で『浮気された』と感じれば、それは浮気になるのです。

メールをした、食事をした、デレデレしていた…などという行為だけでも浮気とみなされることもあります。ただ法的な効力はないので、恋人間での問題となるでしょう。

不倫とは、『既婚者が配偶者以外の異性とセックスをすること』という範囲に狭められています。それが浮気と不倫の違いとなるので、混同しないようにしておくと良いですね。

法的に立証は難しくても、不倫とみなされて夫婦間でもめることが間違いない事例を紹介します。

法的には『肉体関係の有無』が不倫かどうかの判断基準となります。しかし実際には、肉体関係の有無に関わらず一夜を共に過ごした時点でアウトになるでしょう。

そもそもセックスをしたかどうかを明確にするのは難しいことですよね。本人が自白しない限りは、明確な根拠はありません。

それでも『ホテルに一泊した』という事実があれば、セックスをした根拠になり得るものです。いくら本人が『それでもセックスはしていない』と言っても無駄でしょう。

男女が同じ部屋で一夜を共に過ごすということは、セックスをしたことになるのです。事実がどうあれ、これは不倫として責められても仕方のないアウトな行為となります。

日本人はキスを挨拶代わりにする文化はなく、好意のある人と唇を重ねるものです。そのため軽いキスであっても、それは不倫だと感じる人が多いでしょう。

そもそも『キスをする』という行為は、お互いに気持ちがなければできるものではありません。時間や雰囲気なども特別な空間となっているでしょう。

つまりキスをするのは偶発的に起こるものではなく、意図して行うものです。不倫しようとする意志があるからこそ、キスをするという行為につながります。

ただし相手が外国人でキスを挨拶としている場合は例外です。あくまで日本人同士の場合は、アウトになると心得ておきましょう。

『食事をする』というのは、日常の行為です。そのため誰かと一緒に食事をすることも起こり得ることでしょう。そのため非常にグレーな部分でもあります。

一般的に『食事をする』をして不倫と判断されるのは、『夜』に『二人きり』であることです。このシチュエーションは食事をするという行為以外の下心を感じますよね。

お酒が入れば、食事後に何が起こるかわかりません。また既婚男性であれば、家に帰れば食事があるはずです。それにも関わらず夜に時間を作って食事をするのは特別な感情があるからでしょう。

食事をするという行為には、時間や用件などによって不倫かどうかの判断が変わります。個人の感じ方も異なるので、非常にグレーな範囲だといえるでしょう。

手をつなぐ行為は、とても意見が分かれるところです。ただ女性の中には否定が多く、中にはセックスよりも心のつながりがあるように感じる人も多くいます。

ボディタッチなどは、やましい気持ちがあってすることです。たとえば既婚男性であってもセクシーな体を前にすれば、思わず手を伸ばしてしまうのは本能で仕方のないこともあります。

一方で手をつなぐことは、理性が抑えられないということはないでしょう。ただ温もりを感じて一緒に歩きたいという純粋な気持ちでするものです。

だからこそ手をつなぐことに深い関係や心のつながりを感じてしまいます。それが余計に傷つけてしまい、不倫だと判断されるとなるでしょう。

休みの日に二人きりでデートをするのは、不倫になるでしょう。デート内容が健全であり、夜の関係がなかった場合でも不倫だと言われても仕方のないことです。

もちろん中には趣味や習い事が共通で、同じ価値観だからこそデートをしたいということもあります。奥さんとはデートできない内容ということもあるかもしれません。

しかし理由はどうあれデートという時間は、お互いに好意があって成り立つものです。グループではなく二人きりである場合は、不倫行為になるでしょう。

配偶者以外のメールやLINEをしていると不倫が疑われます。ただ異性と連絡を取り合うことはあるので、一概に不倫行為だということはできません。

この境界線には、内容と頻度が大きく関係します。

まずアウトな内容としては『どうでもいいこと』です。たとえば、『おやすみなさい』という挨拶や『ごはん食べたよ』などの報告などがあります。

このような『わざわざ送ることではないような内容』をやりとりしているのは、そこに好意がある証拠です。不倫の証拠だと言われれば、言い逃れはできなくなるでしょう。

また頻度が週に3～5回以上もやりとりしていれば、確実に普通の関係ではありません。何もなければ普通は月に数回程度であるはずです。

メールやLINEは、このように内容と頻度で境界線が異なります。一概に言えるものではないですが、証拠が残るものなので注意も必要です。

同じ食事をするという行為でも、昼間のランチであればセーフとされることが多いです。ランチだけの場合は、たまたま予定が合って一緒にすることもあります。

また相談などでもやましい気持ちではなく、純粋な気持ちがうかがえるのです。そのためランチを異性と2人きりでしても、不倫だと責める人は少ないでしょう。

ただし休日のランチや、ランチの後にデートをするのでは別問題です。あくまでランチのみであれば、セーフということになります。

メールやLINEをしていても、稀に用件を送る程度であれば問題ないでしょう。連絡事項のやり取りをすることもあれば、日常会話をすることもあります。

既婚男性といっても、たまには女性と連絡をすることもあるのは当然です。それがやましい内容でなければ第三者や奥さんに見られても何も問題がないと言えるでしょう。

頻繁に会っていたり食事をしている場合でも、真剣に相談にのっていたのであればセーフです。もちろん根底には、好意や下心もあったかもしれません。

それでも結果として相談を受けただけであれば、それを不倫だと責める人はいないでしょう。異性だからこそ、既婚者だからこそ相談できることもあるのです。

微妙なところではありますが、合コンや街コンに参加するだけであればぎりぎりセーフとなることが多いです。個人の価値観にもよりますが、不倫だと断定する人は少ないでしょう。

合コンや街コンは、恋人を作るためのものです。しかし、その日その時間を楽しみたい人が集う場所でもありますよね。また人数集めで呼ばれることもあるでしょう。

そのため合コンや街コンの後にやましいことに発展しない限りは、グループでの飲み会と同じ扱いとなります。良く思われることはないですが、離婚に発展することもないはずです。

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不倫の境界線は非常に曖昧です。一つの角度だけから判断することはできず、長期的に多方向から見て判断するものだといえます。

まずは期間です。たとえばメールやLINE、それに食事なども1年以上継続していれば問題でしょう。たとえ健全な関係であっても、心のつながりを感じてしまいます。

捉え方はそれぞれですが、長期的に関係が継続している場合は不倫だと思われてしまうのです。肉体関係がなくてもアウトとなってしまうでしょう。

不倫は、お互いに好意があって成立するものです。この好意とは、本気でない遊び心であっても成立となるでしょう。

また危険なのは、どちらか一方に好意がある場合です。たとえば既婚男性にその気がなくても、女性が好きになってしまえば不倫と呼ばれることもあります。

その逆に既婚男性のみが好意を持っている場合でも不倫と呼ばれてしまうものです。そこで話がなかなかかみ合わなくなり、トラブルに発展してしまうこともあります。

ここも重要なポイントですが、配偶者に内緒にしているかどうかという点です。たとえば、ランチをするだけであっても内緒にしているのは、どこかにやましい気持ちがあるからでしょう。

もし何もないのであれば、食事をした経緯などを報告できるはずです。報告してくれるだけでも、信用してくれます。不倫を疑うという行為にもならないでしょう。

不倫かどうかは、当人や夫婦の間によっても考え方は変わります。つまり境界線は、それぞれの心によって線を引く場所が変わってくるのです。

『本人の心に気持ちがあるかどうか』が要となります。それが配偶者に隠すか否かを判断させるものとなるでしょう。

もし不倫か迷ったときは、相手の既婚男性が自分との関係を奥さんに話しているか聞いてみましょう。その答えで男性の本音が見えてくるのです。

『どこから不倫と言うのだろう』

このように考えている人は、実はその時点で不倫は始まっている可能性が高いです。頭に不倫という言葉がよぎるのは、心に気持ちがある証拠でしょう。

また法的な不倫と一般的に感じる不倫には大きなズレがあります。法的な不倫は、性行為のみを軸にしているのです。そのためアウト・セーフも明確ですね。

しかし一般的な感情は、アウトとセーブの境界線は曖昧です。だからこそ不倫をしているかどうかで悩んでしまいます。

曖昧な関係を続けている人は、自分と相手の気持ちを確認してみましょう。きっとアウト・セーフの答えはすぐに出てくるはずです。

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