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記事の目次
- 1.陰陽師の呪文を知ろう◎陰陽師は官僚だった!
- 2.陰陽師の呪文を知ろう◎陰陽師がおこなった占術・鑑定
- 3.陰陽師の呪文を知ろう◎式占(ちょくせん/しきせん)
- 4.陰陽師の呪文を知ろう◎暦占(れきせん)
- 5.陰陽師の呪文を知ろう◎相地(そうち)/地相
- 6.陰陽師の呪文を知ろう◎天文占(てんもんせん)
- 7.陰陽師の呪文を知ろう◎易占(えきせん)
- 8.陰陽師の呪文を知ろう◎陰陽師が使った呪文・真言
- 9.陰陽師の呪文◎「急急如律令(きゅうきゅうにょりつりょう)」
- 10.陰陽師の呪文◎「九字(くじ)」
- 11.陰陽師の呪文◎恋愛にきく?
- 12.陰陽師が毎朝唱えていた言葉の呪符・呪文
- 13.陰陽師の呪文を知ろう◎陰陽師の呪術
- 14.陰陽師の呪文◎形代(かたしろ)・人形(ひとがた)
- 15.陰陽師の呪文◎蠱毒(こどく)
- 16.陰陽師の呪文◎鬼門封じ
- 17.陰陽師の呪文◎式神を使った呪術
- 18.陰陽師の呪文◎呪符・護符
- 19.陰陽師の呪文◎セーマンとドーマン
- 20.陰陽師と呪文の関係は面白い!
陰陽師の呪文を知ろう◎陰陽師は官僚だった!
陰陽師といえば有名なのは安倍晴明ですね。今でいうスピリチュアルな力で救いを与えるような人だと思われがちですが、日本の平安時代では陰陽師という職種があったのです。
平安時代の役所には、「陰陽寮(おんみょうりょう)」という部署があり、そこで陰陽師が働いていたのです。今の時代では考えられない部署ですね。
最初に書いた安倍晴明が活躍したのは、平安後期になります。平安後期、朱雀帝の時代から6代にわたって天皇の側近を務めた安倍晴明は、遣唐使として唐へも赴いています。そこで唐の文化も吸収しながら、日本独自の陰陽術を確立したと言われています。
陰陽師が使っていたのは、7つの呪文だと言われています。呪文というと「そわか」などが有名ですが、今回は陰陽師の呪文について一覧のようにまとめていきたいと思っています。
陰陽師の呪文を知ろう◎陰陽師がおこなった占術・鑑定
平安時代の陰陽寮では、陰陽師の呪文などの一覧が書かれた今でいうテキストとして使われていたとされるのが、「周易(しゅうえき)」「黄帝金匱(こうていきんき)」「新撰陰陽書(しんせんおんようしょ)」「五行大義(ごぎょうたいぎ)」です。
あまりメジャーな陰陽道ではないのかもしれませんが、周易というのは易経のことです。易占いというとわかる人もいるかもしれませんね。
黄帝金匱や新撰陰陽書、五行大義は、占いが好きな人なら一覧で知っている人もいるかもしれませんが、陰陽説や五行説、式占いといわれるような占いの方法の書物なのだそうです。
スピリチュアルな陰陽師というくらいですから、陰陽道を使った占術や鑑定がとても重要視されていました。国や地方の政治を本気で占いなどの一覧によって決めていたというのがすごいですよね。
ちなみに陰陽道とは、中国の陰陽五行に、日本の神道や密教、修験道などをあわせたもののことです。
陰陽師の呪文を知ろう◎式占(ちょくせん/しきせん)
陰陽師が行っていた占いのひとつが式占と言われるものです。
式盤(しきばん)という道具を使った占いだったので式占と呼ばれているようです。式盤とは、円状の天盤と正方形の地盤の組み合わせでできています。その式盤には、宇宙の成り立ち一覧を縮小したものだと考えられていました。
この式盤で占うのは、吉凶判断や、天変地異の予言だったのだそうです。
式盤は今でいうスピリチュアルなホロスコープの一覧ようなものでした。今ある星の位置などから、算術によって占っていくタイプの占いです。これを読み解く力が、スピリチュアルな陰陽師にはあったのだそうです。
陰陽師の呪文を知ろう◎暦占(れきせん)
陰陽師が呪術として使っていた占いには、暦占もあります。
陰陽寮の暦博士が作成したといわれているもので、季節や年中行事、毎日の吉凶を表す言葉が記入されています。歴中と占いの対象となる人、行事が行われる日を照合して、吉凶や悪い方角などを占っていたようです。
この歴注というのは、今でいう「大安」とか「仏滅」にあたります。歴注には「天恩日(てんおんにち)」や「受死日(じゅしにち)」という日もあり、天恩日は天の恩恵を受けられる日、受死日は死を受け入れる日、などと一覧によって分けられていました。
良い日の歴注であればいいですが、死を受け入れるなどのマイナスの日の歴注はとても辛いですね。しかも昔は、今のように運命がわかっていれば変えられるという前向きなものではなく、スピリチュアル的にそれは運命で逃れられないものだという考え方が強かったようです。
陰陽師の呪文を知ろう◎相地(そうち)/地相
陰陽師の占いには、スピリチュアルな風水術を用いてその土地を鑑定するという仕事もありました。
例えば都の位置を変えよう、という計画があった場合にも、陰陽師が候補地の一覧を占いで鑑定するという役割を担っていました。
特に良い土地だと言われていたのが「四神相応(しじんそうおう)」の土地です。聞いたことがある人もいるかもしれませんが、玄武・朱雀・青龍・白虎の結界に守られている土地であることが望ましいと考えられていました。
玄武は山、朱雀は湖や運河、青龍や白虎は丘陵や低い山を表すのだそうです。その結界の土地の理想的なカタチだったのが、平安京だと言われています。丹波高地を玄武、大文字山を青龍、嵐山を白虎、巨椋池を朱雀という四神相応の土地だったのです。
土地が理想的な四神相応であったから、しっかりとした結界がはられて、平安京は永い間泰平であったのだと考えられています。
陰陽師の呪文を知ろう◎天文占(てんもんせん)
陰陽寮の中でも、スピリチュアルな天文博士がおこなっていた占いが天文占です。安倍晴明なども行っていた占いだったようですが、基本的には天文博士という専門の部署があったようです。
平安時代から、星や日食の天体観測や気象観測をしていました。その一覧の流れから日照りや大雨などの吉凶判断をする部署だったようです。
天文占というとスピリチュアル的な星占いの一覧のようなものだと思ってしまいますが、そういうロマンチックなものではなかったようですね。
平安時代には日本の産業のほとんどが農業だったため、日照りや大雨の予想はとても重要な任務だったのです。そのため専門部署があったのだと考えられています。
陰陽師の呪文を知ろう◎易占(えきせん)
易経でもよく知られる、易占も陰陽師が使っていた占いのひとつでした。細い竹のようなものを使って占いをします。
平安時代に実践的に使われていた占いは式占でしたが、平安時代の貴族や文化人の間ではこの易占が人気でした。見た目が華やかであったからかもしれませんね。
式占が吉凶判断や、天変地異の予言がだったのに対して、易占は万能な占いでした。些細な内容のことや恋愛のことでも一覧で占うことができ、占う陰陽師の知恵や知識を組み合わせることで、貴族や文化人の知りたい情報を伝える事ができたため、的中率が式占よりも高かったと言われています。
陰陽師の呪文を知ろう◎陰陽師が使った呪文・真言
陰陽師が呪術として使ってきた占いについてご紹介させていただきましたが、テレビや映画などをみると、「そわか」などの呪文を使って攻撃をしたり結界をはったりしていますよね。
スピリチュアルな陰陽師が使っていた呪文は、真言と呼ばれることもあります。呪文や真言は、道教や密教、修験道に由来しているものばかりで、陰陽道独自の呪文というものはないのだそうです。
道教や密教、修験道といろいろなものを組み合わせているので、呪文や真言には種類がとても多かったと思います。それを覚えるだけでも大変ですよね。
呪文や真言の一覧が当時からあったかどうかはわかりませんが、一覧でもないと覚えきれない種類だったと思います。ここでは、「そわか」などの一覧になるほどの呪文や真言から、特に有名なものの一部をご紹介します。
「そわか」とはどういう意味?
陰陽師もよく使う呪文・真言に「そわか」という言葉が出てきますよね。そわかとは「蘇婆訶」「薩婆訶」という漢字が当てられてそわかと読みます。
このそわかという言葉は、仏語になります。そわかだけで「幸あれ」「祝福あれ」といった意味をこめることができるそうです。呪文・真言のあとに「そわか」をつけることで、「祝福あれ」と幸運を願う呪文に変えることができるのです。
具体的なそわかの使い方には、早く病気が治るようにと願う時のそわかには「おんころころ、せんだり、まとうぎ、そわか」と唱えたり、大金持ちになりたいときのそわかなら「おん、かかか、びさんまい、そわか」、勝負に勝ちたい場合のそわかには「のうまく、さんまんだ、ばざらだんかん」と唱えるのだそうです。
「そわか」だけでも、一覧にできそうなほどイロイロな呪文・真言がありそうですね。
陰陽師の呪文◎「急急如律令(きゅうきゅうにょりつりょう)」
「急急如律令(きゅうきゅうにょりつりょう)」という呪文・真言を聞いたことはないでしょうか。陰陽師のドラマや映画などでも必ず出てくる呪文のひとつです。
これは「急いでことを成せ」という命令の呪文になります。密教や修験道で使われている呪文で、中国のキョンシー映画などにも登場する呪文になります。
「急急如律令」自体は、「急いでことを成せ」という意味ですから、この呪文だけでは何も起こりません。使い方としては、「六根清浄(ろっこんしょうじょう)急急如律令」と呪文を唱えると「急いで六根である目や耳、花や舌、体と心を清めなさい」という呪文になります。
ドラマや映画では作品のテンポや、時間の関係で「急急如律令」とだけ唱える陰陽師も出てきます。呪文・真言の意味がわかると、ドラマや映画の観方が変わって面白いですね。
陰陽師の呪文◎「九字(くじ)」
スピリチュアルな陰陽師の使う呪文や真言の中には、九字と呼ばれるものもあります。これは呪力を持つとされる9つの漢字のことで、9つだから九字なのだそうです。この九字を唱えることで、結界がはれるとも言われています。九字は陰陽師だけでなく、忍者も使うとされていたものなので、聞いたことがある人もいるかもしれませんね。
九字の漢字は、「臨(りん)・兵(びょう)・闘(とう)・者(しゃ)・皆(かい)・陣(じん)・列(れつ)・在(ざい)・前(ぜん)」です。
もともと九字は、真言宗や仏教、密教系が使っていたとされる呪文になります。
陰陽道でも九字は同じように「臨・兵・闘・者・皆・陣・列・在・前」で使われることもありますが、それぞれの漢字を陰陽道で大切だと言われる四神や、神人、星神の九星九宮に置き換えて「青龍(せいりゅう)・白虎(びょあっこ)・朱雀(すざく)・玄武(げんぶ)・勾陳(こうちん)・帝台(ていたい)・文王(ぶんおう)・三台(さんたい)・玉女(ぎょくにょ)」と唱えることもあるそうです。こちらの言葉にも結界をはる力があると考えられているようです。
「臨・兵・闘・者・皆・陣・列・在・前」の方がメジャーなので、なんとなく言いにくいですね。この九字は、両手で手印を結ぶ『剣印の法』と呼ばれるものと、手刀で空中に格子を描くことで九字を切る『破邪の法』があるそうです。
忍者は九字を両手で手印を結ぶ『剣印の法』を使うことが多かったようですが、陰陽師は九字を結界をはり退魔のために九字を使用することが多かったので、『破邪の法』を使うことがほとんどだったそうです。
陰陽師が九字で使う手刀は、人差し指と中指の二本を刀に見立てていたそうです。映画「陰陽師」で野村萬斎さんがやっていた手の形が正しいようですね。
陰陽師の呪文◎恋愛にきく?
呪文や真言には、結界をはるような九字のような呪文ばかりがあったわけではありません。陰陽師が使っていたかどうかはわかりませんが、恋愛にきくと言われている呪文もあります。恋愛のことは、女性であれば気になる人も多いのではないでしょうか。平安時代から、恋愛にきくといわれる呪文があったようです。
恋愛にきくと言われているのが愛欲などの迷いがそのまま悟りにつながると考えたと言われる、スピリチュアル的な神様である愛染明王(あいぜんみょうおう)の真言です。
「おん まか らぎゃ ばぞろ しゅうにしゃ ばざら さとば じゃくうん ばん こく」という呪文になります。恋愛成就というだけで、言葉ひとつひとつに恋愛の意味はないそうです。なんとなく聞いたことがある呪文だ、という人もいるのではないでしょうか。
この恋愛にきくと言われる愛染明王の真言は、インターネットでは8回唱えると恋愛が上手するという噂もあります。一般的には、30万回唱えればすべての人から慕われる、恋愛がうまくいくと信じられているそうです。
8回というのも少なすぎますが、30万回というのも極端に多いですね。でも恋愛に関しても昔から成就させるための恋愛の呪文があったというのは驚きです。昔から恋愛の悩みは尽きないものであったのですね。
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陰陽師が毎朝唱えていた言葉の呪符・呪文
陰陽師は役所の部署だったので、毎朝の仕事のひとつとして、呪文を唱えていました。この呪文を唱えることによって、言葉の呪符をつくっていたと言われています。
「元柱固具(がんちゅうこしん)、八隅八気(はちぐうはつき)、五陽五神(ごようごしん)、陽動二衝厳神(おんみょうにしょうげんしん)、害気を攘払し(ゆずりはらいし)、四柱神を鎮護し、五神開衢、悪鬼を逐い、奇動霊光四隅に衝徹し、元柱固具、安鎮を得んことを、慎みて五陽霊神に願い奉る」
簡単に意訳すると、「自らの生活環境を正して、玄武白虎朱雀青龍の四柱神の加護により、五陽霊神に願いをたてまつる」という、自分を陰陽道の考えで律する呪文として使われていたようです。
陰陽師の呪文を知ろう◎陰陽師の呪術
陰陽師はもともとは占いをやる部署でしたが、呪禁師(じゅごんし)という仕事が廃止されたことで、スピリチュアルな陰陽師が呪禁師の使っていた呪術を扱うようになりました。
呪術も道教や密教、修験道のものをそのまま使うか、組み合わせて陰陽師のオリジナルのものとして使用していたそうです。
呪術と言われているのが、敷き紙や呪符、護符などで、今ではほとんどが陰陽師が使っていたと思われているものですね。ドラマや映画などでも、占いのシーンよりも呪術を使っているシーンの方をよく目にするのではないでしょうか。
呪術はもともとは、呪禁師の仕事であったというのはビックリです。
陰陽師の呪文◎形代(かたしろ)・人形(ひとがた)
陰陽師も使った呪術のひとつが形代や人形です。紙や木、草などで人の形を作って呪詛の対象とするものです。陰陽師が使ったかどうかはわかりませんが、呪いの藁人形もこの形代のひとつです。
呪詛というのは、スピリチュアルでいう西洋魔術でいうところの悪の黒魔術、聖なる白魔術のようなものですが、日本の呪詛は「良くも悪くも利用できるもの」とされていました。
呪いの藁人形のように、相手に害をあたえるものもあれば、形代に悪いものを取り込むことで害を避け、それを燃やしたり川に流すなどの、お守りのように使うという方法もあったようです。
この形代を川に流すという方法は、今でもスピリチュアルな願掛けなどで使われることがありますよね。流し雛の風習もこの形代の呪詛の名残だと言われています。
陰陽師の呪文◎蠱毒(こどく)
陰陽師が使ったとされる呪術には、蟲毒というものもあります。女性はちょっと苦手な話かもしれません。
蟲毒というのは、壺の中にヘビやムカデ、カエルなどを閉じ込めて共食いをさせます。その中で勝ち残った1匹を神霊として祀り、その毒を採取して呪詛に使うというものです。
つまりは呪いたい相手や、殺したい相手に飲ませるための毒をつくるための技術ということになります。呪術というよりは、あきらかに殺人になりますので、何度も使用禁止令が発布されたのだそうです。
呪禁師が廃止されたのは、この蟲毒が原因ではないかと言われるほど、蟲毒を悪用する人は多かったようです。
陰陽師の呪文◎鬼門封じ
鬼門というと、今でも良くない方角とされていますよね。鬼門は丑寅の方角、東北の方位のことで、陰陽道では鬼が出入りする方角とされています。鬼門の逆位置は未申の方角、南西になりますが、この方位も裏鬼門といわれ忌み嫌われています。
陰陽道で北と西は陰、東と南は陽という位置づけになっています。そのため東北と南西はそれぞれ陽と陰の境目となります。陽と陰のどちらの要素ももっている、とても不安定な方角ということで忌み嫌われているのです。
スピリチュアルな陰陽師のそもそもの仕事は占いで、この占いによって土地を鑑定するのが仕事でした。土地をみる上で方角はとても重要でした。とくに鬼門や裏鬼門には気をつかっていました。
さらにこの鬼門や裏鬼門を封じることも、陰陽師の仕事のひとつでした。鬼門にあたる土地に神社をつくったり、守護符などを貼ることで、結界をつくり、鬼や邪神、音量などから都を守っていたと言われています。結界をつくるというのは、陰陽師のイメージでは強いですよね。
陰陽師の呪文◎式神を使った呪術
陰陽師も使っていたとされる呪術の中でも、謎が多いと言われているのが式神の存在です。式神も陰陽師のドラマや映画ではよく登場していますね。
スピリチュアルな陰陽師が紙やモノに呪文を唱える事で命を宿したり、調伏した鬼神などを召喚して、陰陽師の意のままに使役できるというものです。
安倍晴明はこの式神を操るのがとても上手だったと言われていて、「十二神将を操った」という逸話があるほどです。
しかし実際のところ、式神というのが何なのかがわからないのです。小人のようなものなのか、モノに宿ると言われる神様の一種なのか、そのあたりにいる霊を使ったものなのかはわかっていません。
また本当に紙などが生物と化したのかも逸話としては残っていますが、本当かどうかは謎のままです。式神という名前の陰陽師のアシスタントのような人物がいたのかもしれません。
古文献に残っている式神は、紙やモノが命をあたえられて、人の姿に化けて警護をさせたり、偵察をしたり、探索をしたり結界をはったりしていたようです。
ここで少し、式神についてまとめてみましょう。
陰陽師の呪文◎式神の種類★思業式神(しぎょうしきがみ)
陰陽師の使っていたとされる式神のひとつが思業式神です。
上位式神ともいわれ、式神自身が意志を持っています。陰陽師とは主従関係になっていますが、陰陽師の思念で作り出されている式神であるため、肉眼ではみることができません。
この思業式神の主な使役方法は、陰陽師の身の回りの世話や相談役です。今でいう執事やメイドのような役割をしていたようです。使い勝手の良い式神は、情報収集や、結界をはるなどの呪術の手伝いもしていたようです。
陰陽師の呪文◎式神の種類★悪業罰示式神(あくぎょうばっししきがみ)
同じく上位式神の悪業罰示式神は、以前は敵対していた霊を陰陽師が打ち負かして、主従関係となったタイプの式神です。
もともとパワーのある霊なので、攻撃を手伝ったり、結界をはる手伝いもしていたようですが、陰陽師の力が落ちれば、陰陽師自身が飲み込まれてしまう可能性もあるそうです。安倍晴明が使役していたといわれる十二神将も、悪業罰示式神にあたります。
陰陽師の呪文◎式神の種類★擬人式神(ぎじんしきがみ)
陰陽師が気軽に使役できていたのが、擬人式神です。
紙や草木に陰陽師の念を入れて使役することのできる式神です。呪術でつかう形代にも少し似ていますね。呪術とは違って、基本的には良い使役しかさせません。
上位式神とちがうところは、意志を持っていないという点です。陰陽師の力がなくなるまで陰陽師の指示に従います。このタイプの式神は、護身符として持ち歩くとお守りのように持っている人を守ってくれるという働きもあります。
陰陽師の呪文◎呪符・護符
陰陽師の使っていたものは、呪文だけではありません。呪符や護符も使い分けていました。
呪符や護符とは、いわゆるお札で、結界をはったりするときにも用いられるものですね。
呪符や護符は、念をより強く増幅させる装置であったと考えられています。陰陽師だけではなく、道教や密教、修験道でも使用するものになります。中国では霊符と呼ばれたりもするそうです。
符には、イロイロな紋章や紋様、記号、神秘図、呪文、漢字、梵字などの組み合わせによってつくられています。この符と思念によって効果が変わってきます。符と思念をあわせることによって、呪符が完成するため、符は印刷されたもの、手書きではなくても良いのだと考えられているようです。
ただし、誰かをおとしめて自分の幸せを得ようとするような思念は、人を呪わば穴二つ、と言われるように、自分にも悪いことが返ってくると言われているので注意をしましょう。
陰陽師の呪文◎セーマンとドーマン
陰陽師が使ったと言われる霊符には、安倍晴明由来の「セーマン」と蘆屋道満(あしやどうまん)由来の「ドーマン」に分かれます。
セーマンというのは、晴明桔梗ともいわれる五芒星で、ドーマンは破邪の法で九字を切るときの、四縦五横の格子になります。
安倍晴明が好きな人と、安倍晴明と敵対していたとされる蘆屋道満の霊符はどちらも人気が高いですね。
このセーマンとドーマンを組み合わせたと言われる、「セーマンドーマン」という霊符もあり、いまでも伊勢志摩の海女さんたちの間では、海の魔物から身を守ってくれる結界だとして服や手ぬぐいに刺繍されているのだそうです。
陰陽師と呪文の関係は面白い!
今回は、陰陽師の呪文について一覧にしてまとめてきました。本当にいたと言われる陰陽師の使っていた呪文は、今でも使われているものもあって、調べれば調べるほど面白いですよね。恋愛にきくといわれる呪文もあるので、興味がある人は他の呪文についても調べてみてくださいね。